サスティナビリティ
当社は、経営理念に「家計地震保険制度の健全な運営を通して、豊かで安全な社会制度の維持・発展に寄与し、広く社会から信頼される企業を目指す。」を掲げ、これまでも事業活動を通じて持続可能な社会の実現に取り組んでまいりましたが、2015年9月の国連サミットにおいてSDGs(Sustainable Development Goals)が採択されたことを受け、現在、当社事業に関連の深い8つのゴールの実現に優先的に取り組んでおります。
当社は、あらゆる事業活動にサステナビリティの視点を組み込むための共通ガイドラインとして、『サステナビリティ基本方針』を定めています。
本方針は経営理念や経営方針と並ぶ当社の重要方針として位置づけられており、長期的な視点で社会や環境との調和を図りながら、企業価値を持続的に向上させていくための基本的な考え方と方向性を示すものです。
サステナビリティ基本方針
当社は地震特化の強みを磨き、社会に安心を提供することで、持続可能な社会の実現に向け取り組みます。
<各種セミナーや大学講義等への講師派遣>
地震保険制度の理解促進や防災・減災意識の向上を図るため、損害保険代理店関係者向けのセミナーや大学の講義へ積極的に役職員を講師として派遣しています。島根県損害保険代理業協会等との共催による「オープンセミナー in 松江」に当社の常務取締役を派遣し、保険募集の最前線に立つ代理店の皆様へ向けて、再保険を通じた政府の関わりや制度の強靭性を紹介したほか、県内での過去の地震リスクや防災・減災の重要性について解説しました。
さらに、次世代を担う学生に向けた普及啓発にも努めており、北海道大学をはじめ、東北大学、名古屋大学、大阪大学、広島大学、九州大学の6校で損害保険関連の科目を履修している学生に向けて地震保険制度の概要、再保険の仕組み及び地震保険における政府、損害保険会社、当社が果たす役割等を、図解を交えながら解説しました。
<各地の防災イベントへ出展>
内閣府等主催の「ぼうさいこくたい 2025 in 新潟」、愛知県主催の「あいち防災フェスタ 2025」、仙台市主催の「仙台防災未来フォーラム2026」へ出展し、パネルやポスターの掲示、啓発チラシの配付などを通じて、地震保険へ加入することや、日頃からの地震対策への備えの大切さを地域の皆さまにお伝えしました。
<外部媒体への寄稿>
トーア再保険株式会社が発行した英文論文集「Japan's Insurance Market 2025」に寄稿しました。『日本の家計向け地震保険制度の紹介~ 60年前に発足した”PPP“の先駆的事例として~』と題し、政府と民間が協力して震災後の生活再建を支援する仕組み(官民連携)を海外等の読者に向けて紹介しました。
<内閣府「災害への備え」コラボレーション事業の取り組み>
政府において防災の中心的役割を担う内閣府が推進する「災害への備え」に関するコラボレーション事業への賛同を表明し、「自社HP等を通じた地震保険の理解促進、防災意識啓発」、「全社員の防災士取得推進、帰宅演習実施、自宅備蓄励行」及び「投資先とのIR対話、講演等を通じた地震保険普及、防災意識啓発」等に取り組んでいます。本コラボレーション事業は、関東大震災から100年の節目を迎える2023年を、首都直下地震や南海トラフ地震等の来たるべき巨大災害に対して我が国全体の備えを一層強化する重要な機会と捉え、多くの国民と事業活動を通じて接点を有する民間企業等が、平素の事業活動を通じた広汎な普及啓発を行うことで、国民・家庭・事業所の防災意識の向上や災害への備えを促進することを目的とするものです。
地震再保険会社としての公共性を踏まえ、安定した資産運用と社会課題の解決に取り組んでいます。また、「アセットオーナー・プリンシプル」の原則に則り、アセットオーナーとしての責任を果たして参ります。
投資先企業の選定にあたっては、財務情報だけではなく、環境や社会問題への対応など企業のESGに関する取り組み(非財務情報)も加味して総合的に判断しています。投資先と建設的な対話を通じて、「地震対策」や「気候変動対策」などの具体的な取り組みを促すとともに、地震保険の普及への理解と協力を働きかけています。
SDGs債(国際資本市場協会(ICMA)によるグリーンボンド原則、ソーシャルボンド原則、サステナビリティボンド・ガイドライン、サステナビリティ・リンク・ボンド原則、クライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブックなどに準拠し、SDGsの実現に貢献する事業に資金充当される債券)への当社の投資実績は下表のとおりです。
| SDGs 債への投資実績(件数) | 2023 年度 | 2024 年度 | 2025 年度 |
|---|---|---|---|
| グリーンボンド | 19 | 20 | 24 |
| ソーシャルボンド | 11 | 19 | 7 |
| サステナビリティボンド | 10 | 8 | 10 |
| サステナビリティ・リンク・ボンド | 5 | 4 | 2 |
| トランジションボンド | 1 | 2 | 3 |
| 合計 | 46 | 53 | 46 |
地震保険制度を支える当社の社会的責任を果たすために、債券への投資を通じて地域防災・減災の推進等に取り組んでいます。
<兵庫県「防災ボンド」>
兵庫県が、阪神・淡路大震災から30年を迎えるにあたり、県土の強靭化や防災・減災対策の推進、災害対応力の強化といった、安全・安心に資する事業の一層の推進を目的に発行した債券です。地域社会の防災力向上に寄与すべく、本債券への投資を実施いたしました。
<横浜市「地震レジリエンス債」>
2025年に横浜市が発行した「浸水レジリエンス債」の取り組みに着目し、当社からのアプローチを契機に対話を重ねた結果、「地震レジリエンス債」という新たな枠組みの誕生へと繋がりました。本債券への投資を通じて防災インフラ整備を支援し、地域のレジリエンス向上に貢献してまいります。
今後も、自治体との連携を深め、防災・減災を推進する投資活動を継続的に発展させていく方針です。
「環境方針」のもと、環境マネジメントシステムの運用にて環境保全活動を推進しています。重点管理項目に①電気の適正利用・②紙の適正使用・③廃棄物の適正処理を特定し、環境負荷軽減を意識して業務に取り組み、各種対策を行っています。2023年度のフリーアドレス制の導入を契機として、これまでも推進してきたデジタルを活用した業務見直しとペーパーレス化をさらに加速させ、コピー用紙使用量の抑制・節電対策・グリーン購入の徹底等、省エネルギー、省資源及び資源のリサイクルに取り組んでまいりました。また、社有車にはトヨタ自動車の新型燃料電池自動車(FCV)の「MIRAI」を導入しています。「MIRAI」は、水素を燃料とし、空気中の酸素と化学反応させて電気をつくる「燃料電池」の搭載により、モーターで走行することから、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しない「究極のエコカー」と呼ばれています。
2021年度からは、事業活動に伴う環境負荷を把握するため、温室効果ガス排出量の計測を行っています。温室効果ガス排出量の抑制・削減等、低炭素社会の実現に向けた取り組みをさらに進めてまいります。また、環境保全活動を推進することを通じてSDGsの目標の達成に貢献してまいります。
多様な価値観を持った社員が働きがいを感じて能力を最大限発揮できるように取り組みを行っています。
<多様な働き方への対応>
制約の有無によらず、柔軟な働き方ができる環境を整えるため、以下の取り組みを実施しています。
<フリーアドレスの導入>
リモートワークの浸透により空いたオフィススペースを有効活用し、出社時の社員のコミュニケーションを活性化するため、事務所内をフリーアドレス制としました。また、web会議ブースを導入し、リモートワーク中の社員とのスムーズな情報交換の場として活用しています。
<勤務間インターバル>
終業時刻から次の始業時刻の間に、原則11時間以上のインターバル時間を設け、社員の生活時間や睡眠時間の確保に努めています。
<女性活躍推進>
2021年4月より女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定、推進しています。
2022年度には女性ライン管理職が誕生し、2024年度末における管理職に占める女性の割合は25.0%となりました。2022年7月には、女性活躍推進に関する取組の実施状況が優良な事業主として、厚生労働大臣より「えるぼし」認定の最高ランクである3つ星の認定を取得しました。
<次世代法に基づく取り組み>
社員が働きやすい職場環境を実現し、すべての社員がその能力を十分に発揮できるよう、2025年4月より次世代法に基づく一般事業主行動計画を策定し、取り組みを開始しました。初年度である2025年度は、育児休業または子の出生休暇の取得率 100%及び有給休暇取得率60%を達成しました。
<男性育児休業取得促進>
男性の育児休業を推進するため、2023年度に出生時育児休業(産後パパ育休)に相当する日数の特別有給休暇を創設しました。現在までに男性社員3名が取得し、対象者100%の取得を継続しています。また、リモートワーク等も活用し、男性社員の育児をサポートしています。
<ダイバーシティ教育>
社内にダイバーシティの意識を定着させるため、継続して社内研修等を実施しています。管理職を対象としたイクボス研修や全社員対象のダイバーシティ研修を行うとともに、研修内容を振り返る機会を設けることで定着を図っています。
➡『一般事業主行動計画』<ボランティア活動>
中央区の「花咲く街角ボランティア」に参加し、本社オフィス前の花壇へ草花の植付けとその管理を行うなど、花や緑に包まれた美しいまち、清潔なまちづくりに取り組んでいます。また、社会貢献活動の支援制度とし、最長で1 ヶ月間取得できるボランティア休暇を設けています。
<すべての当社役職員が「防災士」資格を取得>
防災・危機管理に精通した人材を育成し、地震再保険会社として有事の際の対応力を強化するとともに、地域防災の担い手として社会の防災力向上にも寄与するため、すべての当社役職員が「防災士」資格を取得しました。今後も、防災士資格の取得を通じて得た知識などを活かし、地震保険の普及や防災・減災への取り組みを推進してまいります。